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Law


移民法・雇用法ニュース
ビザ更新電子システム (EVUS)

米国国務省は米国国土安全保障省とともに、特定国の旅券保持者で、アメリカの特定非移民ビザを保持する者に対し、ビザ発行後も米国国土安全保障省に個人情報を提供するように義務づけるビザ更新電子システム(EVUS)を制定しました。この制度は2016年11月29日より効力を発しますが、初回は中国旅券保持者で、出入国回数が無期限のB1(短期商用ビザ)、B2(観光ビザ)、B1/B2ビザをもつ者が対象となります。中国旅券保持者は、2014年に米中間で合意された双方のビザの有効期限延長に基づき、B1、B2、B1/B2ビザの有効期限が1年から10年に延長されました。EVUSが施行されれば、中国旅券保持者は、ビザ発行後にオンラインで個人情報を登録する義務が生じます。この登録を怠ると、ビザが自動的に暫定的取消扱いとされるため、アメリカに入国はできなくなります。暫定的に取り消されたビザは、オンラインにて個人情報を登録することにより、再び有効となります。香港、マカオ、台湾のパスポートを保有する者はこの制度の対象とはなりません。


現行では、ビザ免除プログラム(ESTA)に参加する38カ国の国籍保持者がビザ免除プログラムを利用して短期商用目的もしくは観光目的で渡米する場合、事前にオンラインシステムで個人情報を登録する必要があり、2年毎に情報を更新しなければなりません。ESTAのオンライン登録をすることにより、旅行者はビザなしで、アメリカへの入国がスムーズに運ぶように取り計られています。中国はESTAの参加国ではないため、短期商用や観光目的で渡米する場合、事前にB1, B2, B1/B2ビザプログラムを申請しなければなりません。


このビザ更新電子システム (EVUS)の導入は、中国旅券保持者が渡米前に個人情報をオンラインで登録することにより米国への入国手続きを円滑にし、また、2年毎に個人情報を更新することにより、B1, B2, B1/B2ビザ10年プログラムの安全性を高めることを目的としています。オンライン登録費用は$8で、登録は2年間有効です。このEVUS制度の対象となる旅行者は3.6ミリオンにも及ぶと予想されていますが、将来は中国以外の国の旅券保持者、またB1/B2以外の非移民ビザ・カテゴリーにも適用される可能性があります。米国税関国境警備局へは、週7日24時間、電話かイーメールにて英語と中国語の両カ国語で問い合わせることができます。EVUSの最新情報については米国税関国境警備局のウエブサイトwww.cbp.gov/EVUSを参照ください。


執筆:大蔵昌枝弁護士
フィッシャー・ブロイルズ法律事務所


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About Writer

大蔵昌枝弁護士

東京外国語大学中国語学科卒業。サウス・カロライナ州サウス・カロライナ大学ロースクールおよびビジネススクールのJ.D./MBA ジョイント・ディグリー課程卒業、法律博士 (Juris Doctor) および経営学修士 (MBA) の学位を授与される。在学中は、会計監査、法律文書レビュー、外国人学生の移民法関連アシスタント業務などに従事。
2004年にジョージア州弁護士資格取得。
Ogletree, Deakins, Nash, Smoak & Stewart, P.C. 法律事務所、Baker, Donelson, Bearman, Caldwell & Berkowitz, PC 法律事務所に勤務の後、現在は、フィッシャー・ブロイルズ法律事務所に勤務。雇用法・移民法など日系企業に関わる法律相談。日系のメディアに雇用・移民法記事を掲載。移民法講義やセミナー講師を務める。

著書: アメリカの陪審制度と日本の裁判員制度、陪審制度の発展と意義 (出版社:エディックス ) ”日本図書館協会選定図書” "The American Jury and the New Japanese Judicial System" The Historical Development of the U.S. Jury System, February 10, 2011